こんにちは。現役ヘルプデスクのみきです。
コロナ禍が続き、マスク生活や、密を避ける生活が、すっかり定着しましたね。
そんな中、
「会社がリモートワークを認めてくれないので転職したい・・・」
「リモートワークで通勤時間が減ったので、スキルアップや副業を始めようかな?」
など、今の「働き方」を見直す方も増えたのではないでしょうか?
そこで今回は、私の6年の経験を通して「ヘルプデスク」のお仕事を紹介することで、
「働き方」の一例として、参考にしていただけると嬉しいです。
ヘルプデスクってどんな仕事?
皆さんは「ヘルプデスク」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
「頭にヘッドセットを着けて電話対応をする様子」や「クレーム対応で大変そう」といったイメージを持つでしょうか?
実は問い合わせ対応以外の業務も色々とありますので、いくつか紹介していきます。
ヘルプデスクの業務
- 問い合わせ対応
こちらはイメージ通りかと思います。ユーザの質問に対して、回答する業務です。
回答の手段は、電話・メール・チャットなどが主ですが、問い合わせ窓口により異なります。
- 手順書、Q&Aの記事作成
ホームページなどで、ユーザに公開しているQ&Aの記事がある場合、記事作成や更新、改良などを行います。サービスの仕様変更により、説明文や画面キャプチャが変更することもあるので、修正します。
- 品質管理
問い合わせ窓口の「顧客満足度」などのスコアを測定し、ユーザからのフィードバックを通して、今後のサービス品質の改善活動をします。
- レポート
問い合わせ件数や解決率など、問い合わせ窓口の活動レポートを行います。
レポート先は、会社の上層部や、業務委託の場合はクライアントなど、問い合わせ窓口の運営コストを負担している組織である場合が多いです。
- フィードバック
ユーザからの意見・感想などを、今後のより良いサービスに反映させるため、
サービスの開発部門などにフィードバックを行います。
- 新メンバーの教育
サポートするサービスの知識をインプットしたり、電話対応のロールプレイングを実施したり、メール文を添削したりします。
また、教育スケジュールの作成や、教育プログラムの見直しなど、新メンバーがいち早く戦力となるように、トレーニングします。
- 業務改善
ヘルプデスクのお仕事は、ミスなく、効率的に行うことが求められます。
そのため、「こうした方が工数が削減できるのではないか、ミスが減るのではないか」というアイディアがあれば、チームに提案して、運用を見直していきます。
必要なスキル
ヘルプデスクの概要がわかったところで、ヘルプデスクを行うために必要なスキルについて、解説していきます。
- サポートするサービスの知識
これは当たり前ですよね。サービスの知識がないと、ユーザからの質問に回答できないからです。
もっと言うと、ユーザの質問の意味すらわからない状態になりかねません。
余談ですが・・・
知識を完璧にインプットして問い合わせデビュー、ということは少なく、大体、最低限の知識だけ覚えたら、早速問い合わせデビューすることになります。
そのため、初めのうちは、ユーザの質問を理解できないこともあります。
「〇〇でお困りなんですね。」などと、わかった風を装いながら、手元では猛烈にサービスの資料を検索したり、ベテランメンバーにチャットで質問している、なんてことはよくあります(笑)
- 電話対応スキル
これは電話窓口を設けているヘルプデスクに必要です。
正しい敬語やクッション用語を使えるか、ユーザから事象をヒアリングできているか、など。
なかなか電話対応スキルを測ることが難しいので、
「経験年数」や「どのようなサービスのサポートをしていたか」などで、推察されることが多いです。
- 文章力・読解力
メールなどで問い合わせ対応を行う際、丁寧でわかりやすい回答文を作成するために必要なスキルです。
また、ユーザからのメールの読解力も必要です。
中には、必要な情報が記載されていない、意味が解読できない、こちらの質問に答えられていないなどの
メールを送ってくる方もいらっしゃるので、そういった場合は、「〇〇という認識でお間違いないでしょうか」と確認したり追加質問を箇条書きで返信するなど、工夫が必要です。
ヘルプデスクのメリット、デメリット
ヘルプデスクのお仕事について、私が思うメリット、デメリットについて挙げていきます。
メリット
- 残業や休日出勤が少ない
問い合わせ窓口の受付時間が決まっているため、基本的に受付時間を過ぎれば残りの対応はよく営業日に回すことができます。窓口の営業日以外に出勤しなければならないということは、滅多にないでしょう。年末年始休暇など、比較的取得しやすいのではないでしょうか。
ただし、24時間365日稼働しており、シフト交代制の窓口などは大きく事情が異なるかと思いますので、
営業時間の確認はしておくと良いです。
- 外出が少ない
基本的には遠隔で問い合わせ対応を行うため、営業などと違い、客先へ赴くことはまずないかと思います。
ただ、客先常駐型でサポートを行うという業務形態もあるので、就業先は確認が必要です。
私の場合、時々クレーム対応をすることもあるのですが、
「まあ、どうせ会わないし!」と思って、割り切っています(笑)
- リモートワークとの相性が良い
私は1回目の緊急事態宣言からずっと、リモートでの問い合わせ対応を行なっています。
メールは自宅でも確認できるし、電話での問い合わせも、転送機能などを活用して自宅で受電しています。
比較的、場所を選ばない働き方ができる職種なのではないでしょうか。
ただ、セキュリティの問題や、オフィスに大規模な電話設備を持っているなどの事情から、リモートワークに移行できていない問い合わせ窓口もあるようです。
デメリット
- 給料が上がりにくい
夢のない話になってしまいますが・・・
ヘルプデスクの給料は、ある程度天井が見えてしまっています。
例えば、「スーパー営業」や「スーパーマーケター」などは、1000万円プレーヤーもたくさんいらっしゃるかと思いますが、「スーパーヘルプデスク担当」になったとして、1000万円超えの給料を得るのは、非常に難しいと思います。
もし給料をあげていきたいならば、管理職の方向を目指したり、「3ヶ国語を扱える」、「DX、IoT、AIなどの知見がある」など、替えの効かないレア人材になる、などの戦略が必要かと思います。
- ルーティンワークに近い
ヘルプデスクの1日の流れは、基本的に一緒です。そのため、「同じことの繰り返しだ」と感じて、飽きてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
- できて当たり前、できないと怒られる
ヘルプデスクの仕事は、褒められることは少ないです。
皆さんも、問い合わせした窓口から回答がきても、「すごい!」とは思わないですよね?
でも「1億の案件を受注した営業」や「新薬を開発した研究員」は「すごい!」と思うのではないでしょうか。
しかし、回答が遅い、誤っているなどが発生すると、クレームにつながります。
向いている人、向いていない人
ヘルプデスクに向いている人と、向いていない人の特徴をまとめてみました。
向いている人
- 困っている人を助けたい人
- 疑問があったらとことん調べる人
- 共感力のある人
「共感力」は、なかなか鍛えるのが難しい特性ですが、共感力を持っている人は、スムーズに業務を行える傾向が高いです。
向いていない人
- 理想や上昇志向の強い人
- 会社や他のメンバーに代わって、謝れない人
- 相手の立場に立って考えるのが苦手な人
私の周囲では、理想の自分像が高すぎたり、ユーザが怒っている、困っているなどの温度感がピンとこない人は、ヘルプデスクの仕事を辞めていきました。
まとめ:派手さはないが、柔軟な働き方ができるヘルプデスク!
いかがでしたか?私の経験をもとに、ヘルプデスクというお仕事についてまとめてみました。
大変なことも書きましたし、花形の職種ではないかもしれませんが、介護や子育てなどで時間や場所に制約のある方にも、オススメの仕事ではないかと思います。
私はこの仕事をしていて一番楽しい瞬間は、ユーザのトラブルが解決して「ありがとう」と言われた時です!
「やっててよかったな」と思います。
ぜひ、参考にしていただけると嬉しいです。