2025年、冬の寒さが近づくなか、一家でインフルエンザに罹った。
子どもの看病、病児保育の予約争奪戦、そして自分自身の発症──。
てんてこ舞いの日々を、忘れないうちに記録しておく。
日曜日:子どもの発熱
朝起きると、子どもの体が熱い。
無理せず家で静かに過ごすことにした。
「明日、熱が上がりませんように」。
その願いは、あっけなく外れることになる。
月曜日:インフルエンザAの診断
翌朝、やはり子どもの熱は高かった。
私は仕事を休んで病院へ向かう。
診断は「インフルエンザA型」。
しかも今週いっぱいは登園不可とのこと。
頭の中が、ぐるぐると回り始めた。
処方箋を薬局に送って、
保育園に連絡を入れて、
病児保育のための「医師連絡票」をもらって──。
幸い、翌日の病児保育予約はWebで確保できた。
火曜日:病児保育
朝から弁当を作り、必要な持ち物を揃える。
具合の悪い子どもはテンション低め。慣れない保育室で心細いようだ。
送迎が終わり、私も仕事を開始。
15時の予約開始に合わせて、明日の病児保育の予約を試みたが、結果はキャンセル待ち。
キャンセルが出ればメールが届き、15分以内に確定しなければ権利が次の人に移る。
以前それで失敗した私は、
すぐにマナーモードを解除し、翌朝のスマホのアラームを15分おきにセットした。
水曜日:夫婦でインフルエンザ発症
翌朝6時、スマホを握りしめてキャンセル待ちに備える。
その間に子どもを起こすと、熱が下がっていて一安心。
8時過ぎ、「キャンセル待ちが回ってきました」のメール。
すぐさま確定ボタンを押す。
ただ、記入書類がすべて手書きなのはつらい。
娘の名前は、昨日も書いたじゃないか。
病児保育へ送り届け、仕事に戻る。
が、昼過ぎから鼻水と寒気。ぞわぞわする。
夫も同じような症状が出てきた。
どうやら、夫婦で同時に発症したらしい。
ふとスマホを見ると、画面には「15:01」。
病児保育の予約開始から1分過ぎている──またキャンセル待ちになった。
体調不良でPCから離れていたうえに、スマホのタイマーは“明日の設定”。
なんて日だ。
震える体で子どものお迎えに向かった。
木曜日:本格的に体調が悪化
子どもはすっかり元気になった。が、私の体調は下降していった。
咳と鼻水で夜は何度も目が覚めた。喉も痛い。
早朝4時にはリビングへ移動した。
病児保育のキャンセル待ちに備え、
6時からは浅い睡眠を繰り返しながらスマホを確認。
通知は来るが、どれも病児保育ではない。
8時45分。電話が鳴った。
寝ぼけながら出ると病児保育室からで、利用の打診だった。
「ふぁい」という返事になったが、利用の意思は伝わったはずだ。
急いで弁当作りに取りかかる。
仕事は休み休み。
体が重く、少し動くだけで息があがる。
金曜日:体調が急変した夜
この日は自宅保育にして、午前中は私が子どもを見て、午後は夫が担当する予定だった。
4歳にもなると、近くでiPadを見せていればある程度落ち着いてくれる。
ただ、私がPCを触ると必ず「やりたい!」となるので、
Macで“スイカゲーム風のゲーム”を開いて操作を教えた。
…が、不慣れなPC操作に子どもがイライラし始め、「できない!」と泣き出した。
体調不良の私も限界。
仕事は無理だと判断し、休みの連絡。
本物のスイカゲームをiPadに240円でダウンロードしてあげた。
結局遊ばず、いつもの動画を見て落ち着いた。
私の240円は、なんだったのだろう。
その後一緒に昼寝をしたが、
起きると自分の体調が明らかに悪化していた。
熱は39.1℃。
夕食に頼んだちらし寿司もまったく進まない。
一口サイズを30分かけて食べるのがやっとだった。
深夜2時、震えるほどの寒気で目が覚めた。
ホットミルクを作ったが、まったく温まらない。
お風呂を沸かして足湯をしたが、
全然温かくならず、まるで熱が全部逃げていくようだった。
鏡を見ると、唇が紫。
手足の爪も同じ色。
「これは、まずいかもしれない。」
迷った末に #7119 に電話。
状況を説明すると「行けるなら病院へ」とのこと。
いくつかの病院を紹介してもらったが、
夜間で受け入れが難しかったり、電話がつながらなかったり。
それでも、相談できた安心感は大きかった。
安心したのか、そのまま眠りに落ちた。
土曜日:気管支炎のはじまり
昼になって目が覚めた。
子どもも隣で寝ていた。
9時間以上寝たおかげか、寒気はおさまっていた。
自律神経がようやく落ち着いたのだろう。
昨日のちらし寿司を少し食べ、また眠る。
夕方に起きると、夫が子どもを見てくれていた。
日曜日:内科へ
咳が強く、気管支炎や肺炎に発展することを恐れて
CTの撮れる内科へ行った。
待合室は人であふれていた。
発熱者用の部屋に通され、インフルエンザの検査をすると、やはり陽性。
診察室では、喉の診察も聴診器もなく
「火曜日までは自宅療養です」とだけ。
咳が苦しいことを伝えると、
「インフルエンザが治らないと判断が難しい」
「治って続くようならまた来てください」とのこと。
そういうものなのか…と半ば諦め、薬を受け取り帰宅した。
月〜水曜日:長引く咳
月曜は咳で仕事にならず休み。
火曜も体力がもたず、ひたすら眠っていた。
水曜、仕事を開始しようと試みたが、
座っているだけでふらふらし、すぐ横になった。
木曜日、ようやく仕事に復帰。
長い戦いが終わった。
まとめ:自分のケアも忘れずに
今回は、10日間の長い戦いだった。
子どもの看病に気を取られ、自分の体調を後回しにしたこと。
手元の風邪薬だけでなんとかしようとしたこと。
それが、症状を長引かせた理由だと思う。
母親が体調を崩すと、家事育児が一気に回らなくなる。
自分の健康は、家族全体の健康にもつながる。
これからは、
「自分のケアも忘れない」
この教訓を胸に、体調管理をもっと大切にしたい。

