何度聞いても覚えられない。それが「DNS」
システムに関する用語として「DNS」って聞いたことありますか?
IPAのITパスポート、基本情報技術者などの勉強をしていても、よく登場する用語です。
DNSって言葉をたまに聞くんだけど、何度ググっても覚えられないんだよね。
わかる!アルファベット三文字を並べないでほしいよね〜
そこで今回は、今度こそDNSとは何ぞや?を理解するために、例え話や四コマ漫画を交えて、イメージ解説していきます。
この機会に、覚えてしまいましょう!
DNS(Domain Name System)とは
DNSを一言でいうと、「Googleマップでお店の名前を検索して住所を調べること」に近い仕組みです。
「⚪︎⚪︎美容院に行こう」と思った時、Googleマップでお店の名前を入力すると、地図と一緒に住所が出てきます。
これと同様で、インターネットでも「www.example.com」と名前(ドメイン名)を入力すると、DNSが検索し、コンピュータの住所(IPアドレス)を教えてくれます。
DNSでドメイン名→IPアドレスに変換することを「名前解決」と言います。
以前はDNSの説明に、よく「電話帳(タウンページ)」の例えが使われていました。
お店の名前から電話番号を調べて電話する、あのイメージです。
ただ、テレビで若いタレントさんが「公衆電話使ったことない!」「テレホンカードってどうやって使うの?」と言っている場面を見たことがあります。
そのため「タウンページがー」と言うと「何それ?タウンワークなら知ってるけど?」と言われかねないので、今回はGoogleマップの例えを使いました。
もしDNSが無かったら?
極端に言えば、「https://142.250.xxx.xxx」といった数字の羅列(IPアドレス)を覚えて直接入力しないと辿り着けない世界になります。人間には認識しづらいですよね。
でも普段は、Googleでキーワード検索してアクセスしてるよ?
検索でサイト名を見つけるところまではOK。
でも、実際にサイトに接続するためには、サーバの住所(IPアドレス)が必要なの。
DNSでドメイン名→IPアドレスに変換(名前解決)しないと、サイトに飛べなくなっちゃうんだよ。
DNSって、縁の下の力持ちみたいな存在ですね🎵
「権威サーバ」と「フルリゾルバ」
ひとことで「DNS」といっても、大きく2つに分かれます。
「フルリゾルバ」と「権威サーバ」です。
権威サーバとフルリゾルバ?難しいな・・・
会社に置き換えるとわかりやすいよ。
「フルリゾルバ」は課長、「権威サーバ」は社長。
自分は課長(フルリゾルバ)に聞いて、分からなければ社長(権威サーバ)に聞きにいくイメージだよ。
権威サーバ:ドメインの正式な住所録(ゾーン情報)を持ち、問い合わせに対して答えを返すサーバ。
フルリゾルバ:ユーザーの代わりに権威サーバへ聞き回って答えを集めるサーバ。結果はしばらくキャッシュして再利用します。
四コマ:権威サーバとフルリゾルバ




このように、私(クライアント)はまず、課長(フルリゾルバ)に問い合わせます。
課長が場所を知っていたらそのまま答えてくれます。
課長も知らない場所なら、課長から社長(権威サーバ)に問い合わせて
場所を聞きます。
聞いた情報は、課長もしばらくメモを取っておいて(キャッシュ)、次に聞かれた時にすぐ教えられるようにしておきます。
コラム:ルートサーバと権威サーバ
権威サーバ=社長と表現しましたが、社長って世の中にたくさんいますよね。
実は権威サーバもたくさんいるんです。
権威サーバは、自分が管理する範囲の住所を持っています。DNS的には管理する単位を「ゾーン」と呼びます。「自社が管理している住所ならわかるよん」という状態ですね。
そして、DNSには大元となる「ルートサーバ」という存在がいます。
DNSはツリー構造になっており、この大元であるルートサーバが停止すると、全世界の名前解決ができなくなります。(実際には負荷分散や冗長化して、停止しないようにしている)
まとめ
DNSは、ドメイン名→IPアドレスを変換する「名前解決」の仕組みです。
Webもメールも、この変換がないと目的地に届きません。
また、DNSには「フルリゾルバ(直属の上司)」と「権威サーバ(社長)」の2つの役割があります。
まずはここだけ抑えましょう!